FX用ツールMT4が使えるお名前.comとConoHa VPSとエイブルネットVPSを比較してみた
土日を除いて24時間稼働しているFXでは、
チャンスを逃さないように「MT4」を使って自動売買を行うのが一般的となっています。
また故障や停電などのリスクを避けるために、
パソコンではなく「VPS」でMT4を使うのがFXトレーダーの間では常識です。
そこで今回は、国産VPSである「お名前.com」「ConoHa」「エイブルネット」について
料金やスペックなどを比較してみたいと思います。
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FXでVPSが必要なのはなぜ?
FXでVPSが必要な理由としては、
1つに「トラブル発生のリスクがほとんど無い」ことが挙げられます。
ノントラブルで24時間安定稼働
冒頭でも書いたようにFXトレードは土日以外は24時間稼働していて、
FXで利益を得ようと思ったら24時間絶えず売買を行う必要があります。
MT4で自動売買は可能なのでパソコンに張り付いておかなくても良いですが、
パソコンは24時間稼働させておかないといけません。
何日も休みなくフル稼働させるとパソコンに大きな負荷がかかり、
故障のリスクが高くなります。
パソコンが故障してシャットダウンしてしまうと、
大きな利益を得るチャンスを逃すことになるのです。
故障だけでなく、
停電や通信障害のリスクもパソコンでのFXトレードには付きまといます。
VPSは簡単に言うと「ネット上に設置されたパソコン」のようなものですから、
故障の心配が無く、停電や通信障害による影響も受けません。
なのでVPSでMT4を使うことで、故障などトラブルのリスクを避けて、
24時間フル稼働でFXの自動売買ができるというわけです。
サーバー間の距離による遅延を小さくできる
FXでは海外の業者と取引を行いますが、
その際に「通信の遅延」が発生すると困ります。
通信は「サーバー」にアクセスしないとできませんから、発信元のパソコンと接続先の
サーバーに物理的な距離があると遅延が発生しやすくなるのです。
日本に居ながら海外業者と取引するには、
海外に設置されているサーバーにアクセスしなければいけません。
しかし発信元のパソコンと接続先のサーバーの間には数千kmという物理的な距離が
あるため、どうしても通信の遅延が発生してしまいます。
FXでは一瞬の遅れで利益を逃したり損失を被ったりしますから、
遅延の発生は致命的なリスクとなりかねません。
VPSでは仮想パソコンを設置するサーバーを海外にも設置しており、
海外業者との取引する場合でも遅延が発生しにくくなっています。
そのためVPSを使うことで、利益を得るチャンスを逃さず、
損失を被るピンチも最小限に食い止められる可能性が高くなるわけです。
国産FX用VPSを徹底比較
それでは国産のFX用VPSである
・お名前.comデスクトップクラウド(以下お名前.com)
・ConoHa VPS for Windows(以下ConoHa)
・エイブルネット
の3つを比較していきましょう。
「お名前.com」は「GMOインターネット」が提供するサービスで、
FX用VPS以外にもドメイン取得やレンタルサーバーのサービスでも有名ですね。
「ConoHa」はお名前.comと同じGMOインターネット提供で、
FX専用ではないもののMT4での自動売買に適したスペックを有しています。
「エイブルネット」は「ケイアンドケイコーポレーション」提供で、
運営会社の知名度的にはGMOインターネットに劣るかもしれません。
しかし20年以上に渡ってレンタルサーバーサービスを行っている老舗で、
エイブルネットもMT4の安定運用に定評があります。
料金の安さで選ぶならお名前.com
VPSではネット上に設置された仮想パソコンをレンタルするので、
利用には月額料金が発生します。
月額料金の安さでVPSを選ぶのであれば、「お名前.com」となります。
お名前.comの料金プランごとスペックは以下のようになっています。
メモリ SSD CPU 料金
・1.5GBプラン 1.5GB 60GB 2コア 1,353円
・2.5GBプラン 2.5GB 120GB 3コア 1,793円
・4GBプラン 4GB 150GB 4コア 2,739円
・8GBプラン 8GB 200GB 8コア 4,884円
※2023年2月より調整費が付加される
ConoHaの料金プランとスペックは
メモリ SSD CPU 料金
・WIN1GB 1GB 100GB 2コア 1,100円
・WIN2GB 2GB 100GB 3コア 2,200円
・WIN4GB 4GB 100GB 4コア 4,290円
・WIN8GB 8GB 100GB 6コア 8,470円
・WIN16GB 16GB 100GB 8コア 15,950円
・WIN32GB 32GB 100GB 12コア 32,340円
・WIN64GB 64GB 100GB 24コア 65,780円
です。※2023年2月より調整費が付加される
最後にエイブルネットの料金・スペックは以下の通りです。
メモリ SSD CPU 料金
・Win1 1GB 60GB(HDD100GB) 2コア 2,179円
・Win2 2GB 120GB(HDD100GB) 3コア 2,809円
・Win3 4GB 150GB(HDD200GB) 4コア 4,798円
・Win4 8GB 150GB(HDD200GB) 5コア 7,104円
エイブルネットはSSD・HDDから選択可能
ちなみにエイブルネットでは、
ストレージを「SSD」か「HDD」のいずれかから選べるようになっています。
全く同じスペックのプランが無いので比較しにくいですが、
メモリが共通している4GBや8GBのプランで見るとお名前.comが一番安いです。
しかもConoHaとエイブルネットの4GBプランは月額料金が4,000円を超えているのに、
お名前.comは月額2,000円台で4GBプランが利用できます。
さらにお名前.comは12か月・24か月・36か月の長期契約が可能で、
長期契約することでさらに料金がお得になります。
エイブルネットは別途初期費用が必要
お名前.comとConoHaは導入に初期費用はかかりませんが、
エイブルネットは導入するのに月額料金は別に初期費用が発生します。
ストレージをSSDにするかHDDにするかで初期費用の金額が変わります。
例えばメモリ4GBのWin3プランでは、SSDを選ぶと5,390円、
HDDを選ぶと3,123円の初期費用がかかります。
特に初めてVPSを利用する場合には、すぐに利用を止めてしまうことも考えて、
できる限り導入にかかる費用を抑えたいところですよね。
それを考えると、月額料金とは別に導入に初期費用のかかるエイブルネットは
初期費用のかからないお名前.comやConoHaに比べると不利になります。
スペックで比較してもお名前.comが一番
VPSのようなサービスを利用する場合には、もちろん料金も重要ですが、
「スペック」も無視できない要素です。
いくら料金が安くてもスペックが不十分だと使い物にならず、
FXトレードで利益を上げることに繋がりません。
お名前.com・ConoHa・エイブルネットをスペックで比較しても、
先の料金と同様に「お名前.com」が一番ですね。
例えばOSですが、
機能面はもちろんセキュリティ面を考えても最新のものを使うのがベターです。
お名前.comでは、
WindowsServerの最新バージョンであるWindowsServer2019が使われています。
ConoHaでは、
1つ前のバージョンであるWindowsServer2016とWindowsServer2019が選べます。
エイブルネットはWindowsServer2016とさらにその前のWindowsServer2012からの
選択で、WindowsServer2019は使えません。
お名前.comは回線速度が圧倒的に速い
VPSを利用する場合には、自分が使っているネット回線の回線速度とは別に、
VPSサービスごとに設定されている回線速度で通信することになります。
回線速度が速い方がよりリアルタイムに近い形で決済ができますから、
回線速度もFX用VPSを選ぶ際には重要な要素です。
それぞれの回線速度は
・お名前.com 10Gbps共有
・ConoHa 100Mbps共有
・エイブルネット 200Mbps共有
となっています。
お名前.comは10Gbps共有で、
ConoHa・エイブルネットと比べると文字通り桁違いの速さなのです。
細かいスペックを比較すると違う結論が出るかもしれませんが、
大まかなスペックで比較するとお名前.comが一番なのではないでしょうか。
先の料金の安さでもお名前.comが一番でしたから、
高スペックで低料金とお名前.comはコストパフォーマンスも高いことになります。
お名前.comはMT4がプリインストール
お名前.comは、FXの自動売買に必要なMT4がプリインストールされているのも
注目すべき特徴の1つです。
VPSにMT4をインストールするのはそれほど難しくありません。
とは言え、ConoHaやエイブルネットでFXの自動売買を行うには、
まずMT4のインストールから始める必要があります。
その点お名前.comはMT4がプリインストールされているので、
手間をかけずにFXの自動売買が始められるのです。
ただし、お名前.comにプリインストールされているMT4は「楽天証券」など
10社のもので、それ以外を利用する場合はインストールが必要です。
VPS自体の導入も非常に簡単できるようになっているので、
VPS初心者にはお名前.comが使いやすくなっています。
サポートも僅差でお名前.comに軍配
サポート面を比較すると、僅かではありますが、
ここでもお名前.comが一番充実していると思われます。
特に初めてVPSを利用する場合には、「設定方法が分からない」
「MT4が正常に起動しない」など壁にぶつかることが必ずと言って良いほどあります。
専門的な知識を持っている人は自分で解決できますが、
そうでない場合はサポートに頼らざるをえません。
ですから特に初めてVPSを利用するのであれば、
サポートが充実しているサービスを選んだ方が良いわけです。
24時間365日のサポート対応
お名前.comでは電話とメールでサポートを受け付けていて、
いずれも365日24時間対応となっています。
ConoHaは電話とメールに加えてチャットでもサポートが受けられるので、
選択肢はお名前.comよりも充実しています。
ただ、メールこそ365日24時間対応ですが、
電話とチャットは平日10~19時の間でしか対応してもらえません。
FXトレードは土日には行われないので、
平日のみのサポート対応でも問題無いと言えなくもありません。
しかし週末に何かしらトラブルが発生した場合には、
土日の内に対応して月曜からの取引に万全な態勢で臨みたいですよね。
そう考えると、やはり平日のみのサポート対応では不十分です。
エイブルネットはメールのみの対応
エイブルネットのサポートはメールのみの対応で、
電話やチャットでは受け付けていません。
電話やチャットだとすぐに回答が得られる可能性もありますが、
メールだとどうしても回答が返ってくるまでにタイムラグが発生します。
なので、利用者からするとどんなサービスでも電話やチャットでのサポートが
受けられないのは少し不便に感じるところです。
お名前.comはチャットでのサポート対応こそありませんが、
電話でのサポートは24時間365日受けることができます。
サポートの選択肢が多いConoHaと比べると僅かですが、
お名前.comの方がサポートが充実していると言えるのではないでしょうか。
まとめ
お名前.com・ConoHa・エイブルネットの国産VPS3つを比較しましたが、
個人的には「お名前.com」が一番使いやすそうに感じました。
お名前.com デスクトップクラウド
VPSには海外企業が提供しているものもあり、
中には無料で利用できるケースもあります。
初めてVPSを利用する場合には、金銭的リスクの少ない無料のものを使いたくなります。
しかし無料で利用できるVPSには口座残高や取引ロットに条件が設けられていて、
条件をクリアしないと料金が発生してしまいます。
またサポートも日本語で受けられない可能性がありますから、個人的な意見ですが、
初めてVPSに海外製はおすすめできません。
ABLENET(エイブルネット)を始めとして無料でお試しできる国産VPSもいくつかあります。
なので初めてVPSを利用する場合には、
国産VPSの無料お試しで使い勝手を確かめてみてはいかがでしょうか。
迷ったらこれ。圧倒的な実績のお名前.com デスクトップクラウド