ASUSとMSIのグラボはどっちがいいか比較
グラボ(グラフィックボード)はPCの性能を左右するパーツで、ゲームや動画編集などどのような用途でもグラボ1つで快適さが大きく変わります。
「ASUS」と「MSI」はどちらもグラボの世界トップメーカーですが、どういった違いがあるのかどっちを選ぶのが良いのか比較してみましょう。
ASUSもMSIも台湾メーカー
ASUSもMSIも台湾発祥で現在も台湾に拠点を置くメーカーです。
ASUSは1989年に台湾で設立され、現在はPCメーカーとしてのイメージも強いですが、元々はマザーボードやグラフィックボードを作るパーツメーカーです。
特にマザーボードは現在でも生産量世界一で、世界中で作られているPCの約4割がASUSのマザーボードを搭載しているとされています。
グラフィックボードも世界トップクラスのシェア率を獲得しており、ゲーミング用の高スペックモデルから一般用の手頃な価格のモデルまで揃っています。
対するMSIは、1986年に当時ソニー台湾で働いていた技術者の5人によって設立されました。元々パーツメーカーで、ゲーミングPCを中心にPCも作っていますが、現在もPCパーツがメインとなっています。
グラフィックボードのシェア率では、この数年はASUSを押さえて世界一の座に君臨し続けています。
PCパーツメーカーとしての規模や知名度はASUSが上ですが、グラフィックボードに限定するとMSIがやや上です。信用度は甲乙つけがたいものの、グラフィックボードメーカーとして考えるとMSIの方がやや信用度が高いと言えるでしょうか。
ASUSは台湾製、MSIは中国製
ASUSのグラボは台湾製で、MSIのグラボは中国製です。
ASUSは自社工場を持たないファブレスメーカーで、PCやパーツは各国の工場に製造を委託しています。
PCは中国での製造がメインですが、グラボなどのPCパーツは台湾での製造がメインです。日本で購入できるASUSのグラボは、台湾の工場で作られているものの可能性が高くなっています。
MSIも台湾と中国で製品を作っていますが、メインは中国の深センと昆山にある自社工場です。特にマザーボードやグラボは、深センの工場がメインで作っています。
PCやPCパーツなど電子機器製造に関しては、台湾も中国も日本よりも先を進んでいます。中国は今や世界の工場ですし、台湾製や中国製のASUS・MSIのグラボは性能的には日本製より高いです。
また、MSIは自社工場での製造ですし、ASUSは製造委託ですが製造管理と最終チェックは自社で行っており、製品の品質や安全性にも問題はありません。
価格が安いのはMSI
グラボの価格を比較すると、ASUSよりMSIの方がやや安くなっています。
価格比較サイトによると
・搭載チップ GeForce RTX5070Ti
・メモリ GDDR7 16GB
・解像度 8K
・冷却タイプ 空冷
・ディスプレイ接続数 最大4台
という構成のASUSのグラボの最安値が167,479円です。
同じ価格比較サイトで、上記構成のMSIのグラボの最安値は133,916円となっています。
上記以外の構成が違うので全く同じとは言えませんが、グラボとしての主要構成が同じなので性能はほぼ同じと言えます。ほぼ同じ性能のグラボであれば、MSIの方が数万円程度は安く買える可能性が高いです。
ちなみに国内メーカー「玄人志向」の同等品はAmazonで134,265円、ヤフーショッピングで134,141円とこちらも比較的お手頃でした。→ツクモYahoo!店の商品ページ
用途や予算に応じた選びやすいのはASUS
用途や予算に応じたグラボを選びやすいのはASUSです。
ASUSのグラボは
・ROG
・TUF
・PRIME
といったシリーズ分けがされています。
ROGはハイスペックモデルで、価格は高いもののゲームや動画編集など画質の高さが求められる用途に適しています。
TUFは耐久性重視のモデルで、自宅サーバー運用などPCを長時間稼働させるといった使い方にピッタリです。
PRIMEはコスパ重視のモデルで、性能は抑えめではあるものの価格が安く、低予算でもそこそこの性能のグラボが欲しい場合におすすめです。
MSIはASUSのような明確なシリーズ分けはされていませんから、用途や予算にあったグラボを探しているならASUSの方が見つけやすくなっています。
保証サービスの充実度は同じ
万が一グラボに故障や不具合が発生した場合に頼りになる保証サービスは、ASUSとMSIで差がありません。
どちらも基本のメーカー保証1年だけで、PCのような有料オプションとしての延長保証は用意されていないです。
グラボは故障しやすいパーツではありませんから、延長保証を設けていないメーカーや販売店が多くなっています。
また、次々と新しいソフトウェアが発売され、新しいソフトウェアが発売されるたびにグラボに求められる性能が上がっていっています。用途に合わせてグラボの性能を上げるなら短期間での買い替えが必要なため、長期保証サービスが利用できなくてもそれほど問題はありません。
まとめ
今回のグラボの比較では、MSIがやや有利でしょうか。MSIはグラボの世界シェア1位ですし、何よりも価格がASUSよりも安いのが大きな魅力です。
ただ、選びやすさはASUSが上ですから、初心者などグラボ選びに慣れていない人にはASUSのグラボもおすすめです。


