キオクシアとクルーシャルのSSDの違いとは?

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キオクシアとクルーシャルのSSDはどっちがいいか比較してみた結果

現在のストレージデバイスの主流は「SSD」ですが、初心者にはメーカーごとの違いや良し悪しが分かりにくいです。

そこで今回は、SSDの大手メーカーである「キオクシア」と「クルーシャル」どちらのSSDを購入すべきか比較してみましょう。

 

キオクシアは日本、クルーシャルはアメリカ

キオクシアは日本、クルーシャルはアメリカの半導体製品ブランドです。

キオクシア(KIOXIA)

キオクシアは日本の半導体メーカーで、2017年に設立されました。比較的新しいメーカーではあるものの、東芝の半導体メモリ部門を前身としているので、半導体メモリの製造実績は40年以上にもなります。

東芝の半導体メモリ部門は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリを発明するなど、世界の半導体事業をリードする存在でした。しかし原子力事業の失敗によって東芝本社が巨額な損失を出し、経営の柱であった半導体メモリ部門を売却せざるをえなくなります。

2017年に半導体メモリ部門を東芝メモリとして分社化、東芝が東芝メモリの50%超の株式を売却することで独立し、2019年にキオクシアと社名を変更しました。現在も東芝が主要株主ではあるものの、東芝とキオクシアは別会社となっています。

クルーシャル(Crucial)

一方クルーシャルは、アメリカのマイクロン・テクノロジーという半導体メーカーの消費者向けストレージデバイスのブランドです。マイクロンは1978年設立で、当初から半導体関連の事業を行っていましたが、ストレージ事業に進出したのは1990年代に入ってからです。

1998年にテキサス・インスツルメンツの半導体メモリ事業を買収、ストレージ事業に本格的に進出しました。新型半導体メモリをIntelと共同開発するなど、現在は世界でもトップクラスの半導体メーカーとなっています。

SSDメーカーとしての規模はキオクシアとマイクロンでそれほど変わらず、信用度も同程度と言えます。ただキオクシアは東芝の流れを汲む日本メーカーですから、日本市場限定で考えるとキオクシアの方が信用度は高いかもしれません。

 

NAND型フラッシュメモリはどちらも自社製造

キオクシアもクルーシャルのマイクロンも、NAND型フラッシュメモリは自社で製造しています。キオクシアは三重県四日市市にある工場、マイクロンはマレーシアなど東南アジアや西アジアにある工場でNAND型フラッシュメモリを作っています。

NAND型フラッシュメモリの製造工場を作るには少なくとも数千億円規模の費用が必要で、簡単に建てられるものではありません。製造工場を持たないメーカーに提供できますし、NAND型フラッシュメモリの製造工場を持っているだけでストレージ事業で優位な立場となるのです。

NAND型フラッシュメモリはデータの記憶装置で、HDDやSSDといったストレージデバイスの品質・性能を左右するメインパーツです。

他社から調達するNAND型フラッシュメモリには品質に多少バラつきがありますが、自社製造だと品質は高水準で安定しています。自社でNAND型フラッシュメモリを製造しているメーカーのSSDの方が、高品質・高性能である可能性が高いです。

 

価格が安いのはクルーシャル

SSDの価格を比較すると、クルーシャルの方がやや安くなっています。

価格比較サイトで最安値を調べたところ、
・容量 1TB
・インターフェイス PCI-Express Gen4
・規格 M.2
・読込速度 7300MB/s
・書込速度 6400MB/s
というスペックのキオクシアの内蔵SSDは12,320円でした。

書込速度が6800MB/sであること以外は、上記と同じスペックのクルーシャルの内蔵SSDの最安値は11,504円です。

上記以外にも違う部分があるので全く同じスペックとは言えませんが、同程度のスペックならクルーシャルが安いと言えるのではないでしょうか。

 

耐久性が高いのはキオクシア

SSDの耐久性はキオクシアの方が少し高くなっています。

SSDの耐久性は「TBW(総書込容量)」で表され、TBWの数値が大きいほど耐久性が高くなります。キオクシアもクルーシャルも100TBWから2400TBWといったところですが、クルーシャルの方がTBWの数値が小さい製品が多いです。

容量が2TBなのにTBWの数値が440という製品がクルーシャルにはあります。キオクシアのSSDは容量が2TBであればTBWの数値は800以上ですから、特に容量の大きいSSDはキオクシアの方が耐久性が高くなっています。

 

保証期間は同じ

SSDの保証期間は、キオクシアとクルーシャルでほとんど同じです。

どちらも製品によって保証期間が違っていて、3年もしくは5年となっています。SSDの寿命が大体5年程度とされていますから、3~5年の保証であれば十分と言えます。

ただしキオクシアでもクルーシャルでも、各製品のTBW上限に達したら保証期間内であっても保証は使えないので注意してください。

 

まとめ

今回のSSDの比較では、キオクシアがやや有利でしょうか。価格こそクルーシャルより高いものの、耐久性が高いのでコスパが高く、何より日本メーカーの製品であることが日本市場においては大きなメリットとなります。

ただクルーシャルには価格面のメリットがありますから、SSDをできるだけ安く購入したいならクルーシャルを選ぶのもアリです。

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