メモリ選びでサムスンにするかクルーシャルにするか迷ったら

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目次

サムスンとクルーシャルのメモリはどっちがいい?比較してみた結果

PCの性能に直結するパーツである「メモリ(DRAM)」、PCの自作やメモリ増設の際にはどのメーカーのものを選ぶかも重要です。

数あるメモリブランドの中でもトップクラスの「サムスン」と「クルーシャル」、どちらを選ぶべきか比較してみましょう。

 

サムスンは韓国、クルーシャルはアメリカ

サムスン(Samsung)

サムスンは、朝鮮(現在の韓国)が日本統治下であった1938年に前身の三星商会として設立されます。

1960年代までは食品や衣服などを主に取り扱っていましたが、1969年から三洋電機やNECといった日本企業の協力を得て電機産業に参入します。

韓国が高度成長を遂げる時期だったこともあって、白物家電や音響機器などの電気製品でサムスンは一躍韓国トップクラスの企業に成長したのです。

1977年に韓国半導体を買収して半導体事業に参入すると、東芝の協力を得て、1993年には韓国初の6メガバイトフラッシュメモリを開発に成功します。1990年代以降は半導体メーカーとしても一定の地位を築き、現在は「巨人」とも称される世界的半導体メーカーとなっています。

クルーシャル(Crucial)

一方クルーシャルはメーカーではなく、マイクロン・テクノロジーというアメリカの半導体メーカーの一般消費者向けの製品ブランドです。簡単に言うと、マイクロン・テクノロジーがメモリなどの製品を作って、クルーシャルブランドで販売しているといった具合です。

マイクロンが設立されたのは1978年で、1982年にはPCメモリ(DRAM)の製造を開始しています。2015年にはインテルと共同で新型半導体メモリを開発するなど、トップランナーとして世界の半導体事業を牽引しています。

サムスンは半導体事業だけでなく家電事業も行っていますから、企業規模はマイクロンと比べものにならないほど大きいです。

ただ半導体市場においては「迷ったらクルーシャル」と言われるほどで、PCメモリブランドとしての信用度はサムスンとクルーシャルで甲乙つけがたいです。

 

どちらもメモリチップは自社製造

サムスンもマイクロンも、メモリチップを自社で製造しています。

メモリチップはデータを保存する集積回路で、PCメモリの性能を左右する主要なパーツです。メモリチップの開発・製造には高い技術力が必要ですし、製造設備を整えるには国家予算レベル(数兆円規模)の費用が必要とされています。

自社でメモリチップを製造している半導体メーカーは数えるほどしかなく、他社に供給していることもあって、半導体市場では優越的な地位を得ています。

他社からメモリチップを調達してPCメモリを製造していると、製品や時期によって品質や性能にバラつきが出る恐れがあるのです。

自社製造だと品質や性能が安定しますから、サムスンやクルーシャルのPCメモリやどの製品をいつ買っても期待通りの性能を発揮してくれる可能性が高いです。

ただし、モジュールメーカーもきちんと検査はしているので、そこまでこだわりがなければ他のメジャーメーカーでも問題なく使用できる場合が多いです。

 

価格が安いのはサムスン

メモリの価格を比較すると、サムスンの方が安くなっています。

価格比較サイトによると、
・容量 32GB
・枚数 1枚
・インターフェイス DIMM
・規格 DDR5 SDRAM
というスペックのサムスンのメモリの最安値は24,500円です。

上記スペックのクルーシャルのメモリの最安値は、同じ価格比較サイトでは29,410円でした。

容量・インターフェイス・規格が同じだからと言って全く同じ性能は言い切れませんが、同程度の性能を持っていると考えられます。同程度の性能で5,000円近くの差がありますから、価格の安さで選ぶならサムスンがおすすめです。

もっとも、現在特にDDR5メモリが品薄状態の場合があります。ツクモなどでは普通に売っていますが、この2社より国内メーカーのCFD販売のほうが安かったりします。

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ハイエンド仕様ならクルーシャル

自作や増設でPCをハイエンド仕様するのであれば、サムスンよりクルーシャルのメモリがおすすめです。

サムスンは一番容量が大きいものでも32GBで、メモリ容量を増やすには複数のメモリを組み合わせないといけません。クルーシャルには容量が48GBや64GBの製品がありますから、2枚組み合わせればよりメモリ容量を増やすことも可能です。

特にデスクトップPCはメモリの複数差しが基本で、単体で容量の大きいクルーシャルの方がよりハイエンド仕様にしやすくなっています。

また、クルーシャルにはオーバークロックに対応した製品もあり、オーバークロックを考えているなら断然クルーシャルがおすすめです。サムスンもオーバークロックに対応していないわけではありませんが、あくまで仕様の範囲内での動作を想定しています。

さらに、クルーシャルのメモリにはヒートスプレッダーが付いた製品が多くありますが、サムスンのメモリにはヒートスプレッダーが付いていない製品が多いです。

通常用途ならメモリが高温になることはほとんどないので、冷却用のヒートスプレッダーが付いていなくても問題ありません。ゲームやオーバークロックなどの用途だとメモリが高温になることもあるので、ヒートスプレッダーが付いているクルーシャルの方が安心です。

 

まとめ

今回のPCメモリの比較では、サムスンとクルーシャルで甲乙がつけがたいです。

価格はサムスンが安いものの、ハイエンド仕様にはクルーシャルの方が向いています。PCの自作やメモリ増設の費用を抑えたいならサムスン、費用は二の次で性能重視ならクルーシャルといったところでしょうか。

ツクモでクルーシャルだけでなく、国内メーカーのCFD販売も売ってます。自作PCではなく割安なBTOパソコンで済ませる手もあります。

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