Crucial(クルーシャル)の正体
SSDなどで見かける、「Crucial」のブランド。一体どこの国のどのようなメーカーなのでしょうか。
そもそもCrucialとは
Crucialは、半導体メモリ製品のブランド名です。
米国のメモリ製品ブランド
「Crucial(クルーシャル)」は、アメリカ合衆国の半導体メーカー「Micron Technology(マイクロン・テクノロジー)」が展開する、個人向けメモリ製品のブランド名です。
読み方は「クルーシャル」
「Crucial」は、「クルーシャル」と読みます。
半導体メモリ
Crucial製品には、SSD(Solid State Drive. SATA/M.2)、PC用メモリー等があります。
Micron Technologyは、米国の半導体メーカーであり、PC等のバッファメモリーに使われる「DRAM」と、記録媒体として使われる「NAND型フラッシュメモリ」の両方を手がける、韓国系以外では唯一のメーカーです。
他にDRAMとNANDの両方を製造しているメーカーは、サムスン電子とSKハイニックスがありますが、いずれも韓国企業です。
マイクロンは、Crucial以外に「Micron」ブランドでもSSD等を販売しています。
一方、かつては「Lexar」ブランドでもSDカード等を販売していましたが、こちらは中国企業に売却されました。
NASDAQ上場企業
Micron Technologyは、米NASDAQ(ナスダック)市場に上場する企業です。

日本法人とエルピーダメモリ
Micron Technologyには、日本法人が2社あります。
「マイクロンジャパン株式会社」と、「マイクロンメモリ ジャパン合同会社」です。
このうち、「マイクロンジャパン株式会社」は、マイクロンの本来的な日本法人です。
エルピーダメモリとは
一方、「マイクロンメモリ ジャパン合同会社」は、もともとはマイクロンの日本法人ではなく、「エルピーダメモリ(ELPIDA)」という社名の日本企業でした。
エルピーダメモリは、日本電気(NEC)と日立製作所のDRAM部門を母体とする企業であり、DRAMを製造する唯一の国内メーカーでした。
しかし、超円高などの煽りを受けて2012年2月に経営破綻。米マイクロンに買収され、その後ブランドが消滅したという経緯があります。



日本法人の所在地
「マイクロンジャパン株式会社」と「マイクロンメモリ ジャパン合同会社」の本社は、東京都港区港南1-2-70 品川シーズンテラス8Fにあります。
その他の国内拠点
一方、「マイクロンメモリ ジャパン合同会社」は、旧・エルピーダメモリの拠点を引き継いでいるため、この他にも3つの国内拠点があります。
主力生産拠点であり技術開発センターである「広島工場/広島開発センター(広島県東広島市)」、蒲田オフィス(東京都大田区)、橋本技術センター(相模原市中央区)です。
Crucial(クルーシャル)製品の種類
メモリ
自作PCや増設用に使われるメモリは、国内では主にCFD販売などが取り扱っています。マイクロンは、メモリモジュール自体の製造も手掛けています。
SSD
Crucialブランドに加え、Micronブランドでの販売も行っています。