XFLAGとmixi(ミクシィ)の関係
かつて流行した国産SNS「mixi」、ロングセラーのスマホゲームアプリ「モンスト」。この両者には深い関係があります。
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mixiとは
SNSで知られる「mixi」を詳しくみてみると、それにとどまらない背景が明らかになります。
笠原健治氏が設立
設立は1999年
株式会社ミクシィは、笠原健治氏(現・株式会社ミクシィ 取締役会長)が1999年に設立した、「有限会社イー・マーキュリー」を前身とする企業です。
最初は求人情報サイトだった
祖業
あまり知られていませんが、mixiの祖業はSNSではなく求人情報サイトでした。
1997年、笠原健治氏が大学3年生のときに立ち上げた、「Find Job !」がそれに当たります。当時は、情報通信関連産業において起業の機運が高まっており、笠原氏もその一人に加わろうとしたのです。
IT系転職情報サイト
現在は「FINDJOB!」のサービス名で運営が続けられており、ITおよびWeb業界における最大級の転職並びに求人情報サイトとなっています。
国産SNSで成長
SNSに進出
同社は「Find Job !」事業において一定の成功を収めたものの、求人情報市場では大手の影響力が強いことから、新たな事業の柱を模索していました。
そこで笠原氏が着目したのは、米国において2003年当時始まりつつあった、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)、日本にはまだ存在しないサービスでした。
mixiが誕生
当初社内では異論もあったものの、笠原氏が押し切り、2004年に国産SNS「mixi(ミクシィ)」をリリース。日本国内で一大SNSブームを巻き起こしました。
Facebookなどの上陸で劣勢に
黒船来航
ところが、順風満帆だったmixiに、突如影が差し始めます。
FacebookやTwitter、Instagramといった米国勢が次々と日本市場に上陸し、市場を席巻していったのです。
mixiは次第に劣勢に立たされていきました。
根強いファンも
一方、mixiは、一部ユーザー層において根強い人気を維持しているとのデータも存在します。
スマホゲームに活路
起死回生
mixiにとって、起死回生の一手はスマホゲームでした。
笠原氏が社長を退き、会長に就任した年にスマホゲームアプリ「モンスターストライク」、通称モンストがリリースされました。
パズドラの再現
同アプリは、ガンホー・オンライン・エンターテイメントの「パズルアンドドラゴンズ(パズドラ)」に続き、大ヒットを記録したのです。
これは次項に関わるテーマでもあります。
スポーツ事業にも注力
成功事例
IT企業におけるスポーツ事業の成功例としては、楽天やDeNAといった企業が知られていますが、同社も、スポーツ事業を柱の一つとして育成しています。
公営競技
競輪関連サービス「TIPSTAR(ティップスター)」を手掛けるほか、子会社を通じて「チャリ・ロト」「netkeiba.com」といった公営競技関連サービスを運営しています。
プロバスケットボールチーム
B.LEAGUE所属のプロバスケットボールチーム、「千葉ジェッツふなばし」の公式スポンサーを務めています(XFLAGブランド、後述)。
野球情報サイト
ベースボール・マガジン社と、野球情報サイト「週刊ベースボールONLINE」を共同運営しています。
XFLAGとは
一方、「モンスターストライク(モンスト)」運営として知られる謎の企業、「XFLAG」とは何なのでしょうか。
「モンスト」の運営元
「XFLAG」はモンストの運営元として表記されます。
モンストはmixiのアプリだった
かつてモンストの提供元は、「株式会社ミクシィ」と表記されていました。
mixiから分離
mixiの子会社として運営
後にスマホゲーム事業は「XFLAG」のブランドで運営されることとなり、「mixi」ブランドからは分離されました。
このため、「XFLAG」は株式会社ミクシィの一部門でありながら、「mixi」とは別ブランドとなっていました。
さらに2022年10月、ミクシィに再統合されました。詳しくは以下の記事をご覧ください。
eスポーツ化を目指す
「モンスターストライク スタジアム」
ゲームを競技化した概念である「eSports(eスポーツ)」は、国内でも人気が高まりつつあります。
同社では、モンストをeスポーツ種目へと昇華させようと試み、スピンオフ作品である「モンスターストライク スタジアム」を投入しました。
モンスト以外のアプリも
コトダマンなど
「XFLAG」ブランドにおいては、他にもいくつかのゲームアプリが展開されています。「ことば」で闘う新感覚RPGを標榜する、「コトダマン」などがそれにあたります。
これから
「みてね」を投入
その後、同社は家族間で子ども写真や動画を共有しあうサービス「みてね」などを投入しました。「深いコミュニケーション」は、mixiやモンストにもつながる、同社の伝統なのです。
まとめ
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