PowerDirector・Premiere Elements・Vegas・Filmoraの動画編集ソフトを比較した結果、どれがいい?
動画編集ソフトを使いたいけど、種類がたくさんあってそれぞれの違いが
よく分からないのでどれを選ぶべきなのか迷いますよね。
今回は動画編集ソフトの中でも人気の高い「PowerDirector」「Adobe Premiere Elements」
「Vegas」「Filmora」の4つを比較していきます。
最後まで読んでいただければ、きっと動画編集ソフト選びの参考になりますよ。
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4つの動画編集ソフトの特徴
4つを比較する前に、それぞれの動画編集ソフトの特徴を簡単に紹介しておきます。
圧倒的な売上実績のPowerDirector
まず「PowerDirector」は台湾のソフトウェアメーカーであるCyberLink社が
開発・販売している動画編集ソフトです。
CyberLink社は、全国の量販店のPOSデータを元にした販売数ランキングである
「BCN AWARD」で2016年から7年連続1位を獲得しています。
その人気メーカーが開発・販売しているソフトの中でも特に人気が高いのが
PowerDirectorなのです。
人気ソフトだけにチュートリアル動画がたくさん公開されており、
初めて動画編集ソフトを使う場合でも使いやすいのが大きな特徴となっています。
機能的には高度なものも搭載されているため、
初心者はもちろん上級者でも不満を感じることはありません。
ただ動画を編集する際のタイムラインの操作に少しクセがあるので、
他のソフトを使い慣れていると使いにくく感じるかもしれないですね。
パソコンスペックとの兼ね合いもありますが、
動画編集ソフトとしてはやや動作が重く感じることもあります。
利用者の実力に合わせた調整ができるAdobe Premiere Elements
Adobe Premiere Elementsは、PhotoshopやIllustratorといった画像編集ソフトでも有名な
アメリカのAdobe社が提供している動画編集ソフトです。
最大の特徴は編集モードを調整できることで、初心者なら簡単操作で、
上級者なら本格的で高度な編集で動画作成ができます。
数あるAdobe社製のアプリとの連携も可能で、Illustratorで作ったイラストに
AfterEffectで動きを付けてPremiere Elementsで動画に組み込むことも可能です。
初心者でも使えますが機能面を考えると上級者向きで、
将来的にプロ並みの動画を作りたいならPremiere Elementsはおすすめです。
ただ高機能な分だけソフトの動作が重く、
パソコンのスペックが低いと編集作業で大きなストレスを感じることになります。
ブルーレイのオーサリングもできないので、作った動画をブルーレイに焼こうと
考えている場合にはPremiere Elementsは使いにくいです。
音声編集に優れたVegas
Vegasは元々Sony Creative Softwareが開発・販売していたソフトですが、
ドイツのMAGIX社に買収されたため現在はMAGIX社が開発しています。
日本における販売とサポートはソースネクスト社に委託されているので、
ソースネクスト公式サイトで購入できます。
何と言っても音声編集機能が優れていて、実際にVegasを使っている人には
「音楽制作ソフトとしても使える」と言われていたりもします。
動画制作で音にもこだわりたいという人にVegasはおすすめですね。
多機能ではあるものの操作はそれほど難しくなく、
直感的に扱える部分も多いので初心者でも使い方に困ることはそれほどありません。
動作も非常に軽く、パソコンのスペックが少々低くてもサクサク動くので
動画編集作業で余計なストレスを感じずに済みます。
ただ動画編集ソフトとしては正直なところメジャーではなく、
使っている人がそれほど多くないのです。
使っている人が多くないためネット上にVegasに関する情報が少なく、
困ったことや分からないことをネットで調べても解決しなかったりします。
VegasはWindowsのみ対応でMacOSには対応していませんから、
汎用性の面でも少し使いにくいところがありますね。
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インターフェイスが誰にでも使いやすいFilmora
Filmoraは中国のソフトウェアメーカーであるwondershare社が開発・販売している
ソフトで、日本ではwondershareの日本支社が販売・サポートを行っています。
最大の特徴と言って良いのが「使いやすさ」で、ユーザーインターフェイス(UI)の
使いやすさは数ある動画編集ソフトの中でもトップクラスです。
初めて動画編集ソフトを使う場合はもちろん、他のソフトからの乗り換えでも
Filmoraなら使い方で困ることが無いと言われるぐらい使いやすいのです。
動画編集に使えるテンプレートの数も種類も豊富で、
テンプレートを組み合わせるだけでも本格的な動画が作れます。
大体のパソコンで使えると言われるほど動作も軽く、
Filmoraだと動画編集のためにハイスペックパソコンに買い替える必要がありません。
ただテンプレートの組み合わせで動画を作るため、
カスタマイズ性が他の動画編集ソフトに比べると乏しいです。
ブルーレイのオーサリング機能が無いなど機能面も充実しているとは言い難いので、
上級者が使うには少し物足りません。
使いやすさで比較
動画編集初心者、
特に動画編集ソフトを初めて使う場合には「使いやすさ」が何よりも重要です。
使いやすさで比較すると今回の4つの中ではFilmoraが一番ですね。
何と言ってもUIの使いやすさがトップクラスであり、
動画編集ソフトを初めて使う人でもほとんど迷わずに作業できます。
直観的に操作できるVegas、編集モードを利用者のレベルに合わせて調整できる
Premiere Elementsも使いやすいですが、Filmoraに比べると一歩劣ります。
PowerDirectorも決して使いにくいわけではないものの、タイムラインにクセがあるなど
今回比較する4つの中では使いやすさでは引けを取ってしまいますね。
機能面ならPowerDirector
多機能さではPowerDirectorが一つ頭が抜けている感じで、
上級者にとってはPowerDirectorの方が使いやすいと思います。
単純な操作面では一番使いにくいとなりましたが、色んな事ができて思い通りのものが
作れるという点でPowerDirectorは使いやすいです。
今回比較している4つの中では唯一ブルーレイのオーサリング機能を備えており、
PowerDirectorで作った動画をそのままブルーレイに焼けるのです。
他の3つはブルーレイのオーサリング機能が無く、
作った動画をブルーレイに焼くには別のソフトを使わないといけません。
家族で見るとか誰かにプレゼントするといった目的で動画を作る場合は、
1つでブルーレイに焼けるPowerDirectorが便利ですよ。
汎用性の高さはPremiere Elements
動画編集ソフトとしての汎用性の高さはPremiere Elementsに軍配が挙がります。
何と言ってもAdobe社製の他のソフトと連携可能で、
イラストやテロップを自分で作って動きを付けて動画に組み込めるのです。
Premiere Elements以外の3つも他のソフトと連携可能ですが、
Adobe社製のソフトは数も多くメジャーで使い慣れている人が多いです。
メジャーだと情報も多く、困ったことや分からないことが出てきても
ほとんどのケースでネットで自己解決できてしまいます。
比較している4つの中で汎用性が一番低いのはVegasですね。
他の3つはWindowsはもちろんMacOSでも利用可能ですが、
VegasだけWindowsでしか利用できません。
動画制作のようなクリエイティブな作業にはMacOSの方が向いており、
VegasがMacOSに対応していないのは大きなマイナスとなります。
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動作の軽さはFilmora
ソフトの動作の軽さも使いやすさに関わってきますが、
今回比較している4つの中ではFilmoraが一番軽いです。
Vegasも軽いものの、「余程古いもので無い限りは大体のパソコンで使える」と言われる
Filmoraに比べるとさすがに少し劣ります。
Filmoraはパソコンスペックを気にせず使えるので、
パソコンを持っていればすぐに使い始められるのも大きなメリットです。
最新のバージョンアップで多少重くなったと言われるのが気になるところですが、
それでも最低限のスペックがあれば使えるのは変わっていません。
機能性に優れるPowerDirectorや汎用性の高いPremiere Elementsは、
Filmora・Vegasの2つに比べるとかなり重く感じます。
PowerDirectorやPremiere Elementsの導入にはパソコンスペックが求められるため、
場合によってはパソコンの買い替えが必要なのもマイナスですね。
すでに高スペックパソコンを使っているなら気にしなくて良いですが、
一般的なスペックのパソコンを使っているならFilmoraかVegasを選ぶことになります。
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価格で比較
動画編集ソフトを選ぶに当たっては「価格」も重要な要素ですよね。
PowerDirectorの価格は
・Ultra 12,980円
・Ultimate 16,980円
・Ultimate Suite 20,980円
・365 年額8,480円
・Suite 365 年額15,980円
です。
Adobe Premiere Elementsの価格は2022年最新版で19,580円、
アップグレード版が12,980円となっています。
Vegasの価格は
・Edit 15,400円
・Pro 39,800円
・Post 59,800円
となります。
Filmoraの価格は
・1年間プラン 年額6,980円
・永続ライセンス 8,980円
です。
単純に価格で比較するとFilmoraが一番安く、Premiere Elementsが一番高額です。
機能面と価格のバランスいわゆるコスパで比較すると、
高機能な割に価格の安いPowerDirectorが一番コスパが良いことになりますね。
なお、無料で始められる「FlexClip」というオンラインソフトもあります。
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買い切りかサブスクか
Premiere ElementsとVegasは買い切りのみですが、
PowerDirectorとFilmoraは買い切り版とサブスク版が選べます。
買い切り版は購入後は基本的に料金が発生しませんが、
バージョンアップするには買い替えが必要です。
サブスク版は毎年料金が発生するため費用は嵩むものの、
バージョンアップ対応で常に最新バージョンが使えます。
動画制作や編集を仕事にしていて、
常時高クオリティの動画作りが求められるならサブスク版の方が良いと思います。
趣味で動画を制作するだけなのであれば、
常に最新バージョンが必要にはならないので買い切り版で十分です。
4つとも無料体験版があるが・・・
今回比較している4つはいずれも無料体験版が用意されています。
実際に使ってみないことには自分に合っているか判断できませんから、
無料体験版を使ってみてから購入するか検討しましょう。
PowerDirectorは、CyberLinkの公式サイトでサブスクの上位版「Suite 365」の
30日間無料体験版をダウンロードできます。
Premiere Elementsは、
Adobeの公式サイトから30日間の無料体験版がダウンロード可能です。
Vegasは、販売元のソースネクストではなく開発元であるMAGIXの公式サイトに
30日間の無料体験版が用意されています。
Filmoraはwondershareの公式サイトで7日間の無料体験版がダウンロードできます。
Premiere ElementsとVegasは無料体験版と製品版の違いはほぼありませんが、
PowerDirectorとFilmoraの無料体験版は一部機能が制限されます。
Vegasの無料体験版は日本語に対応していないので、
英語が理解できないとかなり使いにくいです。
あくまで体験版なので多少使いにくいのは仕方ないとして、
どれが自分に合っているかそれぞれ無料で実際に使ってみてください。
まとめ
動画編集ソフトのPowerDirector、Adobe Premiere Elements、Vegas、Filmora
それぞれの特徴を紹介するととも比較しました。
どれが一番使いやすいかは一概に言えませんが、
初心者の取っつきやすさで言うとFilmoraが一番です。
よりクオリティの高い動画を作るならPowerDirector、汎用性の高さなら
Premiere Elements、音質にこだわるならVegasがそれぞれ一番ですね。
それぞれ無料体験版が使えますから、
実際に使ってみて自分が使いやすいと思うソフトを購入してください。
おすすめはバランスの良い「PowerDirector」です。
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